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東京都市森林 サンプル収集の記録

東京には一体何種類の木が生息しているのだろう? 外来種や園芸種なども入り交じる都市部には、山地や森林よりもはるかに多種多様・雑多な木があるのではないか。ひとつひとつ、コツコツとサンプルを収集し、明らかにして行きたいと思います。

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アカマツ【赤松】Pinus densiflora



・別名:メマツ(雌松)
・マツ科マツ属
・分布地:北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国東北部
・常緑針葉樹
・花期は4-5月
・乾燥地、土壌のやせた場所にも耐える先駆植物。日当たりの良い場所を好む。極相林では見られない。
また、黒松よりも耐寒性があり、標高1500mの高地にも見られる。
耐潮性が強く海岸付近に多く見られる黒松に対し、赤松は内陸に多い。
・希にクロマツと混交し、アイグロマツを生じる。
・松茸が生える木としても有名。赤松と松茸は相利共生の関係にあり、松茸が生える環境にある個体はそうでないものよりも寿命が長くなる。
・松脂やテレピン油の原料となる。

★サンプル採集地:世田谷区八幡山



葉は長さ7-12cm、幅約1mm。クロマツよりやや小さく、柔らかい。



【木材】中庸な堅さだが粘り強く、建築では梁などによく使われる。水にも強く耐久性が高い。加工は容易だが、ヤニがひどく、機械や刃物をベタベタにしてしまう。このヤニが極端に多い木材は「肥松」と呼ばれ銘木として珍重される。高級な茶道具や家具などに用いられる。
気乾比重 : 0.57
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イスノキ【柞、蚊母樹】Distylium racemosum



・別名:ヒョンノキ、ユスノキ、ユシノキ、さるぶえ、さるびょう
・マンサク科イスノキ属
・分布地:本州の関東以南、四国、九州、沖縄、台湾、中国。鹿児島県に多い。
・常緑高木(20m程度)
・花期は4-5月
・乾燥に強く丈夫

★サンプル採集地:世田谷区上北沢



葉にアブラムシの寄生による虫こぶができやすい。虫こぶはタンニンを多く含むため、染料として使われる。

【木材として】
・散孔材
・国産木材のなかで最も重く堅い部類の材。木目は極めて緻密で割れにくい。
・気乾比重 : 0.89
・家具材、器具材、造作材、そろばん玉、機械材、楽器材(三味線、琵琶の撥など)、彫刻材、木刀(示現流の剣術で使用)、枕木、薪炭材
・枯らしたあと立ち木のまま風雨にさらし、これを磨いて床柱なとどとして用いられる。
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サンゴジュ【珊瑚樹】Viburnum odoratissimum var. awabuki



・スイカズラ科ガマズミ属
・分布地:本州の関東以南、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、台湾、東南アジア、インド
・常緑高木
・花期は6月、8-10月に熟す赤い果実が名前の由来。
・水分を多く含む葉を持つため、家事の延焼を防ぐ防火樹として、古くから庭木や生け垣に植えられてきた。

★サンプル採集地:東京都世田谷区、芦花公園



葉は長さ長さ7-20cm、幅4-8cm。光沢があり葉の縁は全縁もしくは波状の鋸歯がある。



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マテバシイ【馬刀葉椎、全手葉椎】Lithocarpus edulis



・別名:マテバガシ、マテガシ、マタジイ、サツマジイ、アオジイ、トウジイ
・ブナ科マテバシイ属
・分布地:本州の関東以南、紀伊半島、九州、南西諸島の温暖な地域に自生。日本固有種。
・常緑高木(15m程度)
・花期は6月、ドングリは翌年の秋に熟す。タンニン分が少なく、そのまま炒って食べられる。
・材は建築・家具材として利用できる。実(ドングリ)は食用。ドングリを原料とした焼酎も商品化されている。

★サンプル採集地:東京都世田谷区、芦花公園



葉はやや厚手、長さ6-26cm。



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プロフィール


ユグチヨシユキ
小物から家具・建築まで、日本の木と手仕事で最上質の生活空間をつくりたい。
株式会社 建築と木のものづくり研究室 代表
手作り木工家具「BIKAKU FURNITURE」

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